_ココで紹介したいろいろなIDEAは、環境などにより新たな欠陥を生むリスクもあります。 良く検討された上で、自らの責任で採用してください。

YSさんへのレス(2)2011年02月20日 22:22:22




UNOさんのネットフォーラムに次の文を載せました。 
http://hpcgi3.nifty.com/net-forum/koukimitsuuno.cgi

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YSさんへのレス(2)
>kei2 さんの報告を聞いて思ったのですが、第一種換気はファンのランニングコストが月1000円程度でかかる。一方kei2さんちは年間で1000円。10分の 1以下。この差はダクト圧力損失ということが言われますが、kei2さんちもダクト有りの第三種とのことで、どっちもダクトはあるわけでここで大きな差 (10倍もの差)があるとは思えない。圧損は風量やダクト形状の情報があれば概算できますが、ダクトよりもむしろ熱交換素子での圧損が圧倒的に効いている ように思います。実際の熱交換素子は和紙のようなものをプリーツ状にして重ねてあって、小さい冷蔵庫ぐらいの大きさがあります。素子内の流路は狭く入り組 んでいるので、ここでの圧力損失が支配的だと推測。全熱交の利点と欠点がここにあり、最適化もここの設計にかかっていると思います。でも、エンタルピ交換 効率をパッシブに上げるには、接触面積を大きくすることしかないでしょうから、交換効率とトータル圧損はコンパラな気もします。

我が家は0.5回よりも換気を絞っていますので、特別に安いのだと思います。
ダクトの長さで比較すると、第一種は第三種の3倍になると思います。第三種は家全体の中央付近から排気するだけなのに、第一種は家の周辺付近へ給気するからどうしてもダクトが長くなります。
では損失も3倍になるかというとそうはなりません。両方とも下駄を履かせる部分があるからです。パッコンのフィルターや熱交換素子です。
熱交換の効率を上げるためには、接触面の熱抵抗を小さくすることと、空気が接触する時間を長くするしかありません。素子に金属を使っていれば薄くするのも限界でしょう。ならば、熱交換器を大きくして、接触面積を増やし、風速を下げるしかありません。
温 度交換効率90%をうたう製品もありますが、大きさで押し入れの半分を使います。これでも家全体の効率を考えると、70%程度でしょう。測定条件よりも悪 い条件の時がある。隙間からの自然換気がある。ドアの開閉がある。レンジフードで400m3/hも熱交換せずに換気する。凍結防止運転中は熱交換できない (主に北海道)。などからです。
実際、新住協の鎌田さんは換気システムの熱交換効率をそのまま使うような愚かなことはせず、90%の時は70%で、70%の時は50%で計算しています。この程度が理論と経験に裏打ちされた妥当な数字だと思います。

話がそれました、もとへ戻します。第一種換気だけなら良いのですが、空調を一緒にするとリターン分で風量が増し風速が大きくなるのでロスが増えます。風速2倍では、搬送に要するエネルギーは8倍になります。

換気の消費電力については、少し古いですが、トステム(株)のスーパーウォール工法「住宅性能データブック」2005年7月11版が参考になると思います。
1F83.64m2、2F66,25m2のモデル住宅の試算が載っています。これについては残念ながら実測ではなく試算です。
・すっきり君(ダクトレス第三種換気)では、消費電力16.5Wで一ヶ月280円。
・けいざい君(ダクトあり第三種換気)では、消費電力50Wで一ヶ月830円。
・かいてき君(ダクトあり第一種換気)では、消費電力165Wで一ヶ月2730円。

このほかにも、
・浮遊粉塵やSF6をトレーサーガスにした換気効果の連続測定データ
・レンジファンを運転した時としなかった時のCO、CO2濃度の連続測定データ(危険)
・開放型ストーブを使った時のCO、CO2濃度の連続測定データ(危険)
・日射がある時は、第一種で熱交換した給気よりも、第三種で通気層から給気した方が温度が高い(千葉県)
など、興味深いデーターが載っています。

後一回続きます。

Name : kei2@北関東 Time : (2011年2月20日<日>22時17分)



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